
院長:武智お気軽にご相談ください!
こんにちは、たけち鍼灸整体院・名古屋名東院のたけちです。ある朝目覚めたとき、片方の耳が突然聞こえにくくなっていたら、あなたはどうしますか?「しばらく様子を見よう」と思われる方もいるかもしれませんが、実はそれが一番危険な選択です。突発性難聴は時間との勝負と言われており、発症後できるだけ早く適切な治療を受けることが聴力回復の鍵を握っています。
今回は突発性難聴と診断された方、あるいは「もしかして」と不安を感じている方に向けて、病院での治療法から鍼灸治療まで、幅広い選択肢を丁寧にお伝えしていきます。仕事を休めるか心配な方、入院が必要なのか迷っている方にも役立つ内容になっていますので、最後までお付き合いください。


早期治療が何より大切です。少しでも「おかしいな」と感じたら、今すぐ専門家に相談してください
突発性難聴は、原因不明で突然片方の耳の聞こえが急激に悪くなる病気です。多くの方は朝起きたときや、何かの拍子に「あれ、聞こえない」と気づきます。内耳という音を感じ取る大切な部分が障害されることで起こり、耳鳴りやめまいを伴うことも珍しくありません。
厚生労働省の調査によれば、年間発症率は10万人あたり約20~30人とされています。つまり日本全体では毎年約2万~3万人が発症している計算になり、決して珍しい病気ではないのです。働き盛りの30~50代に多く見られ、過労やストレス、睡眠不足が続いている方に発症しやすい傾向があります。
発症は突然です。「昨日まで何ともなかったのに」という言葉を患者さんから何度も聞いてきました。多くの場合は片側の耳に症状が現れ、患者さんは大きな不安を感じながら病院を受診されます。
突発性難聴において最も重要なことは、発症から48時間以内に治療を開始することです。遅くとも2週間以内には専門医を受診する必要があります。なぜここまで時間にこだわるのでしょうか。
内耳の細胞は非常にデリケートで、血流不足や炎症によってダメージを受けると、時間の経過とともに細胞が死滅していきます。一度死んでしまった細胞は二度と再生しません。つまり治療開始が遅れるほど、聴力が回復する可能性は低くなっていくのです。
実際のデータでも、発症後48時間以内に治療を開始した場合の聴力回復率は約50%と報告されています。一方で発症から時間が経過すればするほど、完全回復する確率は下がっていきます。「もう少し様子を見よう」という判断が、取り返しのつかない結果につながることもあるのです。
突発性難聴と診断された場合、まず耳鼻咽喉科で行われるのがステロイド治療です。ステロイドには強力な抗炎症作用があり、内耳の炎症を抑えることで聴力回復を促します。軽症から中等症の場合は内服薬で対応し、重症例や糖尿病などの基礎疾患がある方は点滴治療や入院が必要になることもあります。
ステロイド治療には内服と点滴があり、症状の程度によって使い分けられます。内服薬は自宅で服用でき、通院しながら仕事を続けることも可能です。一方で点滴治療は病院に通う必要があり、重症の場合は7~10日程度の入院が推奨されることもあります。
最近では鼓室内注入療法という方法も広く行われるようになりました。これは鼓膜から直接ステロイドを注入する治療法で、全身への副作用を抑えながら内耳に高濃度の薬剤を届けることができます。外来で受けられる治療法として、仕事の都合で入院できない方にも選択肢となっています。
ステロイド治療と並行して行われることが多いのが高気圧酸素療法です。専用のカプセルに入り、通常より高い気圧の中で高濃度の酸素を吸入することで、内耳への酸素供給を増やし、血流改善を促します。すべての医療機関で実施できるわけではありませんが、対応している施設では積極的に取り入れられています。
内耳の血流を改善するために、血管拡張剤が処方されることもあります。ステロイドや高気圧酸素療法と組み合わせることで、より効果的な治療を目指します。これらの治療法を組み合わせても、完全回復するのは約3分の1、部分回復が約3分の1、改善しないケースが約3分の1という現実があります。
「入院しなければいけないのか」「仕事を休めない」という相談を多くいただきます。入院の必要性は症状の重症度や基礎疾患の有無、生活環境によって判断されます。
軽症から中等症であれば外来通院で治療可能なケースが多く、内服薬や鼓室内注入療法で対応できます。一方で高度難聴や全聾に近い状態、糖尿病や高血圧などのリスクがある場合は、医師から入院を勧められることがあります。入院期間は通常7~10日程度です。
仕事の都合でどうしても入院が難しい場合は、まず主治医に相談してみてください。外来での点滴通院や鼓室内注入療法など、代替手段を提案してもらえることもあります。ただし聴力を取り戻すチャンスは限られていますから、可能な限り治療を優先していただきたいと思います。
突発性難聴は「原因不明」とされていますが、いくつかの仮説が提唱されています。主なものとしてウイルス感染による内耳の炎症、内耳の血流障害、ストレスや疲労の蓄積、自己免疫反応などが挙げられます。
実際の臨床現場では、複数の原因が複雑に絡み合って発症しているケースがほとんどです。過労で免疫力が低下しているときにウイルス感染が起こったり、ストレスによって血流が悪くなり内耳の機能が低下したり。一人ひとり状況が異なるからこそ、画一的な治療だけでは対応しきれないこともあるのです。
内耳は非常に繊細な器官で、わずかな血流の変化でも大きな影響を受けます。首や肩の筋肉が緊張すると、内耳に向かう血管が圧迫され、必要な酸素や栄養が届きにくくなります。また顎関節の動きの制限も重要な要因です。顎関節と内耳は解剖学的に密接な関係があり、顎の動きの異常が内耳の機能に影響を与えることが知られています。
自律神経の乱れも見逃せません。ストレスや疲労により自律神経のバランスが崩れると、血管の収縮や拡張がうまく調節できなくなり、内耳への血流が不安定になります。これらの身体の反応は相互に関連し合い、複合的に症状を引き起こしているのです。
病院での治療を受けても改善が見られない、あるいは病院の治療と並行してできることを探している方に知っていただきたいのが鍼灸治療です。当院では突発性難聴に対して、内耳の血流改善を中心としたアプローチを行っています。
鍼灸治療では耳周辺の特定のツボに施術を行い、筋肉の緊張を解いて血流を改善させます。ただし耳だけを診ていても根本解決にはなりません。首や肩の筋肉、顎関節の動き、全身のバランスを整えることで、内耳への血流を安定させていくのです。
意外に思われるかもしれませんが、顎関節の調整は突発性難聴の治療において重要な要素です。実際に顎関節に問題を抱えている方が突発性難聴を発症するケースは少なくありません。病院では耳は耳鼻科、顎は口腔外科と別々に診るため、この関係に気づきにくいのです。
顎の動きは全身のバランスと関わっています。顎の調整をするには全身のバランスを診て、修正していく必要があります。当院ではこうした視点から、一人ひとりの身体の状態を丁寧に検査し、最適な施術を提供しています。
顎関節の動きには首と肩の筋肉が大きく関わっています。つまり突発性難聴の治療には、首こり・肩こりを解消し、顎関節のスムーズな動きを取り戻すことが欠かせません。首こり・肩こりを生み出しているのは身体の動きの歪みです。全身にあるツボの作用により動きを調整することで、根本原因から解決し症状の改善を目指します。
どんな治療を受けるにしても、日常生活の過ごし方が回復を左右します。まず大切なのは十分な休息です。無理をせず安静にし、睡眠時間をしっかり確保してください。過労やストレスが発症の引き金になっていることも多いため、この機会に生活を見直すことが大切です。
大きな音への暴露や激しい運動は控えましょう。自己判断での治療も避け、専門家の指示に従ってください。水分補給も重要ですが、カフェインやアルコールは控えめにし、バランスの良い食事を心がけることも回復を助けます。
自律神経のバランスを整えることは、突発性難聴の治療において非常に重要です。深呼吸やストレッチ、軽い散歩など、自分なりのリラックス方法を見つけてください。完璧を求めすぎず、「今できることをする」という気持ちで過ごすことが、心と身体の両方にとって大切です。
当院で突発性難聴の治療を受ける場合、早く確実に内耳の血流を取り戻すため週に2~3回の施術をお勧めしています。血流が不足した状態が続くと内耳の細胞が死滅していき、回復が難しくなるからです。
発症から鍼治療を開始するまでの時間が短いほど、有効性が高くなります。発症から1ヶ月以内であれば改善の見込みがあり、一週間以内に治療を開始できればさらに理想的です。治療期間は1~3ヶ月が目安となります。
聴力検査の結果を分かりやすく説明し、患者さんと治療計画を共有しながら進めていきます。耳鳴りやめまいを伴う場合は週1~2回の通院が必要です。5~10回の施術で改善の兆しが現れた場合は、継続することでさらなる改善を見込めます。
突発性難聴は時間との勝負です。少しでも「おかしいな」と感じたら、すぐに専門医を受診してください。病院での標準治療を受けることが第一ですが、それでも改善が見られない場合や、さらに回復の可能性を高めたい場合は、鍼灸治療という選択肢もあります。
一人ひとりの原因は異なり、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。だからこそ全身を診て、血流や自律神経のバランスを整えるアプローチが大切になります。病院での治療と並行して鍼灸治療を受けることで、劇的に改善するケースも見られます。
大切な聴力を守るため、そして日常生活を取り戻すため、今できることを一緒に考えていきましょう。一人で悩まず、どんな小さな不安でも構いませんので、いつでもお気軽にご相談ください。

